「子どもが帰ってきたくなる町に」。若き実行委員会がONE TEAMで作る『楽縁祭〜THE こどもまつり〜』
2019年11月23日(土)勤労感謝の日、新富町総合文化公園は子どもから大人まで、多くの人で賑わいました。芝生の会場にたくさんの出店が並び、ステージでは町民参加型のイベントが終日行われた『楽縁祭(がくえんさい)〜THE こどもまつり〜』。小春日和の楽しい1日となりました。
まさにONE TEAM! 新富町商工会青年部が若い力を集結
昨年まで『まつりしんとみ』として開催されていたこの日のイベント。今年は新富町商工会青年部19人による実行委員会を組織し、まつりを企画から練り直し一新。“こども”が楽しめる祭りにしようと、今年5月から月1回の会合、その間個別にさまざまな準備を進めながら打合せ。直前には青年部全体で集まり、役割分担を決め、当日を迎えました。
どうしてサブタイトルが“こどもまつり”なのでしょう。
話してくれたのは、同祭実行委員長を務める黒木臣二さん。
子どもたちに、楽しい思い出をたくさん作ってもらいたい。“新富って楽しい”と子どもたちが感じてくれたら、将来大きくなって町外に出たとしても、故郷を思う気持ちを忘れずいつか帰ってきてくれるんじゃないかな〜って、思うんですよね。
子どもに楽しんでもらうために、工夫したことは?と尋ねると、
「会場後方に大きなフワフワを2体設置しました。子どもたちはフワフワが好きですよね〜。無料なので、思う存分楽しめますよ」と黒木さん。
子どもたちが喜ぶようにと奮発した巨大フワフワですが、実は当日、いざ設置しようとしたときに発電機のトラブルが発生。そんなハプニングも若さとチームワークで乗り切りました。
当日は10時にスタートする特設ステージでの催しを前に、実行委員のメンバーたちは本部前に集合。円陣を組み、祭りの成功を願って気合いのかけ声が響きます。
それぞれが持ち場に着き、いよいよ祭りが始まります。
開会宣言と同時に、ステージの両サイドにセットされたカゴの中から、約70羽のハトが飛び立ちました。とても華々しく、ワクワクする演出! 会場からは子どもたちの歓声と拍手がわき起こりました。
ちなみにこのハトは、ハトの帰巣本能を利用したレース用のハト。空に放しても、ちゃんと自分たちの巣に戻るのだそうです。
実行委員長の黒木さん、小嶋崇嗣町長がそれぞれ挨拶をして、いよいよステージイベントが始まりました。
園児たちによるダンスで会場はほっこり笑顔♪
トップバッターは、新富幼稚園年長さんたちによるダンス。おそろいの衣装を着て、堂々の入場です。今年大人気となった『パプリカ』の元気なダンスを披露し、カラフルな旗を使った見事なパフォーマンスも楽しませてくれました。
続いて、一真保育園と一真下新田保育園の子どもたちによるダンスです。人気キャラクター風の衣装がとってもかわいらしく、愛嬌いっぱいに笑顔を振りまきながら踊る子もいれば、キョトンとしたままステージに直立する子どもも…(笑)。個性あふれる子どもたちそれぞれが魅力的で、会場にほっこり笑顔をいっぱい咲かせてくれました!
その後は、子どもから大人までが一体となった『新富和太鼓みらい』の皆さんによる和太鼓パフォーマンス。体の中まで響いてくるような音で力強く、息の合った太鼓の演奏は、会場の空気をピリリと引き締めます。
日本一のチンドン屋『宮崎花ふぶき一座』のステージも
そして、華やかな衣装と音楽でステージに花を咲かせてくれたのが、昔懐かしきチンドン屋『宮崎花ふぶき一座』によるおしゃべりと演奏の時間。
一座を率いる宮田若奈さんは、「全国選抜チンドンコンクール」にて、出場14回目にして今年念願の日本一に輝いたプロ中のプロ。ステージではお客とやりとりしながら、要望に応じて一本下駄を履いての演奏も披露しました。熟練の技と息の合った掛け合いで会場を盛り上げます。
空も晴れ渡り、賑わう祭り会場
ステージイベントが盛り上がってきた頃、会場はいつの間にか町内外からの来場者たちでいっぱい! 流行のチーズハットグやタピオカドリンクも押さえつつ、町内で活躍する生産者や飲食店も数多く出店していました。お店の人と直接会話できるアットホームな雰囲気に、ついついお財布の紐がゆるんでしまうものですね(笑)。
新田原のお茶屋さん『夢茶房』さんも出店
航空自衛隊新田原基地のすぐ近くにある『夢茶房』さん。今日は淹れたてのお茶を振る舞いながら、自家製茶商品の販売です。試飲用に淹れてくれた緑茶は甘みがあって上品な味。同じくほうじ茶も振る舞いつつ、「今日は特別にこの袋に詰め放題で500円だよ!」と大判振る舞い。隣接する佐土原町から来たこちらの若いご夫婦が、その美味しさとお得さに納得して詰め放題チャレンジをしているところでした。
「鶏めし」「ちまき」が並ぶ『むつみ会』
新富町のむつみ会と言えば「鶏めし」。毎月第3日曜日に開催する「こゆ朝市」では常連のお店が、鶏めしに加えて“ちまき”を販売中。豚の角煮入りと高菜入りの2種類があり、竹の皮を外すと味がしみ込んだもちもちのちまきが。むつみ会の鶏めし、ちまきはもはや新富の味です。
新富町はソバも美味しい!
ソバもまた、新富産です。町内のそば振興会が手打ちそばを500円で販売していました。今年は天候が温かかったこともあり、まだ新物ではないとのことでしたが、町内では、新富産の新物のソバ粉を使ったおそばも間もなく登場しますよ。
新富産の小麦粉でつくる「だご汁」の振る舞いも
「農業法人きづくめの里女性部」のブースでは、250g入り100円でレシピ付きの新富産小麦粉を販売。この小麦粉を使ったダゴ汁をなんと無料で振る舞い、宣伝していました。いただくと、きめ細やかでもっちりしたダゴ(団子)に野菜やお肉の味が染みていてホッとする味。野菜と畜産の町・新富町のうまいものが凝縮された1杯でした。
家族の思い出に残る時間
町内から来場したこちらのファミリー。幼稚園からの配布物で祭りを知り、この日を楽しみにしていたそうです。
「とりあえずお昼ご飯を食べています。今からいろいろ回るのが楽しみです」。ベビーカーですやすやと眠る赤ちゃんも一緒に、小春日和のお祭りをゆっくり堪能している様子でした♪
さらに盛り上がるステージイベント
楽縁祭開催中、ステージではずっとイベントが続いています。
「新富町スター誕生」
「金婚さんいらっしゃい」
「新富町○×クイズ大会」
「なりきり選手権」
などなど。さまざまな景品、賞金が準備された楽しい企画が盛りだくさん! 商工会青年部の若さあふれるアイデアで、充実したステージイベントが繰り広げられていました。
イベント成功でほっとひと安心…
天気にも恵まれ、1日大盛況だった『楽縁祭〜THE こどもまつり〜』。終了後、実行委員長の黒木さんは、
とにかくほっとした、の一言。みんなで協力してやり遂げられました。反省点、改善点もありますが、このイベントが長く続くといいなあと思っています。
と安堵の表情で話していました。
子どもたちが帰ってきたくなる町。楽しい思い出があふれる、新富町。
来年のこの日も、新富町にたくさんの笑顔が集まりますように。