これだけ知れば幸せになれる? 慶応義塾大学・前野教授に聞く「幸せになる4つの因子」
「幸せ」を考える講師陣
2月23日(日)、宮崎駅そばのKITENビルにて「しあわせなまちづくり実践塾」が開催されました。
幸福学やマインドフルネス、人財育成、働き方改革などをテーマに「ワクワクすること」を考えていく場です。
同時に、「自分の幸せって何だろう?」「自分の軸で生きるってどういうことだろう?」と「自分軸」を探る考え方も学ぶことができます。
主任講師は慶応義塾大学で幸福学を研究し、「幸福」に関する著書を数多く執筆する前野隆司教授(右)。そして、奥様でもある前野マドカ(中央右)さん。
さらに、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングスの取締役人事総務本部長である島田由香さん(中央左)、人材育成・組織活性、事業開発のエキスパート・中村一浩さん(左)という個性的な4名。
島田さん・中村さんは開会前にこゆ財団の「ライチヘッド」を被って登場し、一気に会場を和ませてくださいました。
4つの因子を見つけよう!
前野先生いわく、人が幸せになるには、「深い話をすることに時間を惜しまないこと」が大切なのだそう。
「僕も人の熱い思いを聞いているとボロボロ涙が出てきちゃうんですよね(笑)。それって幸せなことなんです」と前野先生。
今話題の「働き方改革」についても「幸せな社員は不幸せな社員よりも創造性が30%高い」というアメリカの研究結果を提示し、「まずは深い話し合いの時間をを『時短』でカットせず、きちんと確保すること。そうすれば結果的に時短になります」と話されていました。
さらに前野先生は「この4つだけ覚えていれば幸せになれる!」という魔法のような因子を明らかにしました。
1.「やってみよう」因子
夢や目標、やりがいを持ってワクワク、イキイキしている「やってみよう」という心を持った人って、どう見ても幸せそうですよね。
2.「ありがとう」因子
「ありがとう」と感謝できる人は当然幸せですよね。「なんでこんなこが!?」と、とても感謝できなさそうなことにも「ありがとう」と言える人はかなりの上級車ですが、より幸せに近づけるでしょう。
3.「なんとかなる」因子
前向きで楽観的な人。これは幸せなのも納得です。「やることはやった。あとは何とかなる」という「人事を尽くして天命を待つ」「根拠のある楽観」で生きることは幸せにつながりますよね。
4.「ありのまま」因子
一言でいえば「Be youeself」。素に返り、人の目に合わせて自分を変えすぎないこと。人と比べる人生ではなく、自分らしさの芯を貫くことは幸せの第一歩です。
学術的に考え抜かれたこれら4つの因子について考え、自分なりに言葉にしていくことが大切なのだそうです。
本邦初公開!? 対話カードで幸せを発掘
幸せになるための4つの因子がわかったら、次はいよいよワークショップです!
今回初めて登場したという、4つの因子を基にした「対話カード」が各グループのテーブルに配られます。
「自分に対してありがとうと言いたいことは?」
「自己肯定感を高めるコツは?」
「困難を乗り越えた武勇伝は?」
「五感で感じ、深く味わうために行っていることは?」
ハート・スペード・クローバー・ダイヤのそれぞれが4つの因子に対応していて、カードの番号が上がるほど対応する質問のレベルも上がるというわけです。
例えば、スペードの「やってみよう因子」カードのキングは「未来を信じる強さの源泉は?」…こんな深いこと、しっかり考えたことなんてありませんでした。
でも大丈夫。「まだそんなの見つからない…」と思っていても、今ここで考え、言ってしまうことでそれが将来現実化するというのです!「引き寄せの法則」をちょっと思い出すメカニズムですね。
各テーブルでは、参加者の皆さんがそれぞれの質問に対して自分の考えを述べ、グループ内に共有していました。
全ての話題で熱く盛り上がるグループがいる一方、「難しい~!(笑)」という声も。
「本音で話せて本気になれるこの場が楽しいです!」「グループの方が共感してくれるので、自分からどんどん内面を開いていきたくなりました!」という感想も聞くことができました。
「do」を「be」にしていくために
講演の最後に、講師の島田さんがこんなお話をされました。
――「信じる」ということも、もっと行けば「そうだ」になります。
「信じる」はまだアクションである「do」の段階なんだけど、それが本当に定着すると「be(ただただそうである)」になるんですよね。
幸せについても「幸せになろう!(do)」でもいいけれど、最終的には「幸せである(be)」になるのが理想なんです。
この自分の「be」を高めていく上で、周りの人の関わり・サポートがとても良い刺激になります。だから私は「人は一人では生きていけない」って思うんですね。
今回集まってくださった皆さんも、もしかしたらこの場で会わなければ一生出会わなかったかもしれないですよね。
幸せになるためには自分らしさ、「自分である」という「自分軸」を通すことを忘れずに。そして今日、得られたこの関わりもぜひ大事にしてほしいです。
普段なかなか考えない視点から、自分の「幸せ」について考える機会でした。
こゆ財団では、こうしたワークショップも定期的に開催しています! 前野先生のお話もまた聞けるかも…?
今後の開催については公式サイトのお知らせをチェックしてみてくださいね!