息を合わせて水上を滑る爽快感! 富田浜漕艇場で「レガッタ」を体験してみた
新富町を流れる一ツ瀬川が日向灘へと注ぐ富田浜入江。
そこには、宮崎県で唯一の漕艇場『富田浜漕艇場』があり、手漕ぎボートによる競技「レガッタ」の地元チームが練習を行ったり、大会が催されるなど、ボート競技の拠点として活用されています。
11月某日、ボート競技から“チームワークの真髄”を学ぶべく、新富町の地域商社『こゆ財団』のメンバー4名が、運動音痴のライター・杉村を連れ、富田浜漕艇場にやってきました。
今回体験するのは、4人漕ぎのボート・ナックル艇。
「少しでもバランスを崩せばひっくり返ってしまうのでは・・・?」と、未経験者に一抹の不安を抱かせるほど細長~い船体です。
これに、4人の漕手に加え、「コックス」と呼ばれる司令塔が乗り込み、5人1チームとなって競技に挑みます。
百聞は一見にしかず、いや、一漕ぎにしかず。
早速、実際に漕いでみました。
求められるのは、息の合ったオールさばき
こゆ財団の4人は漕手のポジションへ。コックスの席には指導員の金丸さんに乗っていただきます。
コックスの背後、船首近くの席にライター・杉村も同乗させてもらい、いざ出発!
秋晴れのすがすがしい日。絶好のレガッタ日和の中、ボートは進みます。
まっすぐ、速く進むためには、4人が操るオールの向きがピッタリそろっていることが欠かせないのだそう。
漕手はみんな同じ方向を向いているため、後方の漕手は、前方の漕手の動きに気を配りながらオールを動かさなければいけません。
しかし、これがなかなか難しい!
「イチ、ニ、サーーン!」「みんな声出してー!」「二番はやい!」
掛け声をかけつつ、動きをそろえます。
と、ここで、ライター杉村も漕がせてもらえることに。
全身で水をとらえる爽快感
オールを手にすると、まず、とっても重い! さらにそこに水の抵抗が加わると、普通以下のアラサー女子の体力では、なかなか思うように操ることができません。
金丸さんのアドバイスに従って、腕だけで漕ぐのではなく、全身でオールを引き寄せるように水をかいていきます。
理想のフォームを頭に描きつつ、水に翻弄されるオールを必死に御しつつ、掛け声のテンポに合わせつつ・・・
金丸さんの的確な指導とメンバーの元気な掛け声のもと、徐々にテンポとコツをつかんできたライター杉村。
手足を目いっぱい使いながらオールを漕ぐと、次第に風を切る感覚も相まってめちゃくちゃ爽快な気分に。
難しいけれど・・・これは楽しい!
突然の「子どもVSオトナ」の対決!? 結果は・・・
こゆ財団チームが一生懸命ボートを進める一方、余裕の表情でこちらに手を振っているのは、新富漕艇クラブの子どもたち。
金丸さんの突然のご提案で、子どもたちVSこゆ財団チーム、500メートル対決をさせてもらえることになりました。
大会出場経験もある強敵に、ただでは勝てないと思ったこゆ財団チームは、「大人の言うことは聞くものだよー!」と堂々と忖度を要求。
交渉の末、30秒のハンデをもらいました。
スタート地点にボートを並べて・・・よーい、スタート!
「イチ、ニ、サーーン!」の掛け声で、一心不乱にオールを漕ぐこゆ財団チーム。
ほとんど未経験者ばかりのチームながら、先ほどの練習の成果か、財団の日頃のチームワークのたまものか。
時折漕ぐタイミングを調整しながらも、ボートはスムーズに水上を滑ってゆきます。
しかし、勝利を意識したのもつかの間。
ハンデを消化した子どもチームが、みるみるうちに追い上げてきます。
結果、すさまじいチームワークとスピードで、子どもたちの圧勝。オトナチームはゴールする頃にはヘトヘト、子どもたちは余裕の笑顔!
新富漕艇クラブ、さすがの実力でした。完敗です!
レガッタから学ぶ、チームプレーの大切さ!
無事だれも落水することなく、一日レガッタ体験は終了。
初めてのレガッタ挑戦から学んだのは、正しいオールさばきは当然のことながら、“息の合ったチームプレー”が勝利のカギだということ。
体験したこゆ財団チームからは、
「自分だけ頑張ってもいけない、チーム一丸となって努力しなくてはいけない。仕事にも通じる学びがありました」
という声が聞かれました。
レガッタのシーズンも、冬に入ればしばしお休み。
来年の春には再びスタートし、夏には毎年大会も開かれます。
新富町でアツいボート競技「レガッタ」、今後も注目です!